こんにちは、トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社のIです。
DFreeが個人のお客様にもご購入いただけるようになりもうすぐ一年が経とうとしています。少しずつではありますがDFreeの輪は広がり、ご利用いただく機会も増えてきました。
DFreeのおかげで外出できるようになった
尿意がわからなかった子供にトイレの意識が生まれた
オムツじゃなくてトイレで排尿できた
こうした嬉しいお声をいただく反面
思ってたより使いづらい
どう使っていいかわからない
といったご意見を実際いただくこともあります。しかし、こうしたご意見はDFreeをさらに改良・改善する上で非常に貴重です。
そこで!今回は「まろえもん」の愛称で自らも積極的に情報発信をされている株式会社ゼネラルパートナーズの矢嶋志穂さん(本インタビューでは「まろえもんさん」とお呼びします)に、「ぶっちゃけDFreeどうですか?」というお話をうかがってきました!

まろえもんさんと私たちの出会いは2018年の国際福祉機器展。そこでDFreeに興味を持っていただいたまろえもんさんが当社のブースにお越しいただいたき、始まったばかりだったDFree Personalのモニターをお願いしたことから始まりました。そこから数回にわたり情報交換やヒアリングのためにお会いしていましたが、今回改めてインタビューという形でお話を伺うことにしました。
※現在モニターは募集しておりません
「私はいいことも悪いこともきちんと言いますよ」
そう言い切るまろえもんさんに、私たちも背筋を正しお話を伺います。
車いすユーザーの視点
10代の頃に脳機能障がいを患い、また交通事故の後遺症のため車いすで生活をしているまろえもんさん。排泄も尿意はなく、自己導尿をしているそうです。また、会社員としての顔の他にパラアスリートとしての顔を持ち、水泳選手としてもパラ水泳の大会に出場するとてもアクティブな方です。
社員I(以下I):まろえもんさんは普段どのようにおトイレに行っているんですか?
「DFreeを使い始める前は時間を決めてトイレに行ってました。でもデスクワークのように同じところにじっとしているという仕事でもないので時間通りに行くというのが難しくて…。なので、尿路感染に何度もなってました。車いすで入れるトイレもまだまだ限られているので、せっかくトイレに行っても使用中で入れず次のタイミングで行こうと思っているうちにたまり過ぎてしまうことも。あとは飲食店などのトイレは狭くて入れないことが多いのでわざわざ外に行ってトイレを探してました。あとは競技で水泳をしてますが、特に試合の際には何度も着替えるので、その際でしょうか、そこでばい菌が入ってしまって尿路感染になってしまうことも少なくはありませんでした」
I:尿を溜めすぎてしまうと尿路感染の原因となる細菌が増えやすくなるんですよね。
「そうなんです。なので泌尿器科のお医者さんもDFreeを使うことはすごく良いと言ってくれています。でもDFreeの尿のたまり具合のラインが最大の10になったら通知するようにしてたら先生に怒られちゃいました(笑)。今ではレベル7で通知が来るようにして、通知だけじゃなくて自分でちょくちょくアプリを確認するようにしてます。DFreeのように何かで意識付けをする、見える化するって大事だなって思いました」
I:他にも使ってみてから気づいた点はありましたか?
「私は普段外出時にDFreeをつけているんですが、昨年の10月から着け始めて気づいたのは冬場の大変さですね。冬は寒さ対策のために下着以外にもガードルを履いて、タイツを履いて、ってするとそのうえDFreeまでつけるなんて大変!なので冬場は使用するのをお休みしてました」
I:たしかに車いす女子ならではのご指摘ですね。
車いすで動ける範囲が限られると、テープでDFreeを貼るのは大変でしたか?
「テープを貼ることが面倒くさいという意見や、目安になる恥骨を探すのに苦労するという意見もあるようですが、私は面倒とは思わないです。目安になる恥骨を探すのにもそんなに苦労はしたことはありません。手順やコツではないでしょうか。。慣れていない方は難しいと思うのかも?私は使い終わりに折り曲げて、次に使いやすくしています。あとは自分が使いやすいような幅が狭くて切りやすいテープを探して今はそれを使っていますね。」

I:まろえもんさんのテープの方がDFreeの付属品のテープより細めですね。ちなみに今日もDFreeを着けていらっしゃいますか?
「はい、今日はゆるっとしたズボンなのでDFreeの本体もズボンの中に入れちゃってます!普段スキニーパンツを履いている日などはDFreeの本体はポケットにつけてますね。着ける場所は人によるんじゃないかな。」

見えてきた課題
I:今後まろえもんさんがDFreeに期待することを教えてください。
「そうですね、やっぱり義足も車いすも福祉器具も機能だけでなく『カッコイイ』『カワイイ』『使っていてテンションが上がる』というようなデザイン性も求められる時代になってきました。その中でDFreeのデザインは、所謂「福祉機器っぽさ」が無いし、軽さにもびっくりしました。でも一方で、トイレに持っていくのに防水じゃなかったり、車いすユーザーにはコードも短すぎるように感じます。今の長さだと着るものを選ぶしひっかかたりもしちゃいますね」
I:大きさなどはいかがですか?
「大人にはいいかもしれないけど、お子さんが使うには大きいんじゃないかな。もっと小型化してコードレス化してくれると更に使える人が増えると思います」
I:たとえばどういう人にDFreeは効果的だと思いますか?
「外出することの多い私のような人だとどうしてもトイレのタイミングを逃しがちだと思うんですよね。なのでアクティブに動いている方には、トイレのタイミングがわかるというのは本当に良いと思います。あとはスマホのアプリを使うので、ある程度ITリテラシーがあって自分でアプリや機械が操作できることも重要だと思います。それに手が使えるということも必要ですね。他にも重度の障がいを持つお子さんの保護者には、トイレのタイミングが見える化されることで負担を軽減できるんじゃないでしょうか」
I:まろえもんさんの視点から見るDFreeには私たちからでは見えないヒントがいっぱいありました今日はありがとうございました!

DFreeの未来のヒントをたくさんくださいました
編集後記
「様々な人が使うようになって課題が見えてきた感じだよね」とまろえもんさんがおっしゃったように、高齢者介護の用途だけでなく、アクティブシニア、障がい者、車いすユーザー、お子様など排尿に不安を抱えるあらゆる方々にお使いいただくようになり、それと同時に当事者だからこそわかり、そして必ず私たちが解決していかねばならない課題も見えてきました。
私たちにできることはユーザーのお声に真摯に向き合い続けることだと改めてまろえもんさんとのお話の中で思いを強くしました。
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