インタビュー 障がい

インタビュー File.3:「~したい」を普通にできるくらしを。(挑戦を応援する障がい者支援施設)

「こんな仕事がしたい!」「恋愛して結婚したい!」というのは、障がいのある方も私たちも変わりません。

でも障がいのある方にとっての一番の障がいは「挑戦するチャンス」がないこと。

障がいのある方々に対し、それぞれの「~したい!」ということを最大限支援し、一緒に叶えていく。

「生きる誇りへの、挑戦。」

障がい者も健常者も利用者も支援者も分け隔てなく、生きがいを求めて挑戦していく。つまづいても、何度でも、 立ち上がることができる社会へ、誰かが手を差し伸べ、 私も手を差し伸べる社会へ。

今回は、こうした理念を持ち長崎県5地区で60以上の福祉事業を展開している南高愛隣会さんにDFreeを使用していただいている感想を伺ってきました。

 

 

失敗をおそれてトイレに行きすぎる

かれいさん(仮称)(20歳)は、ダウン症と知的障がいがあり、生活介護事業所に通われています。

ビーズ通しの様子_small
ストロービーズを通している様子

普段は動物園のふれあいコーナーで使われるようなエサの袋詰めをしたり、ポチ袋を折ったりという手作業をしたり、ビーズ制作のような制作活動をすることが多いそう。

かれいさんは、生活事業所に来始めたころ、新しい環境に来たためなのか1日のうち何度も失敗してしまうことがあったそうです。そのため、支援員の方も心配して早めにトイレに連れていってしまうようになっていました。

「朝、事業所に来たときにトイレに行って、活動前にトイレに行って、とかなりまめにトイレに行っていましたね。」

意思を尊重すること

DFree着けることでデータが目に見えるようになり、まだ溜まってないから大丈夫、と待てるようになったそうです。

「これまでは、本人がトイレに行かなくていい、と言っていたときも、トイレに行っておいでと誘導してしまっていました。でも尿量を確認できることで支援する側でも納得感をもってまだ行かなくていいんだな、と思えるようになりました。」

DFreeを使うことで、支援する側でかれいさんの状態がよくわかり、本人の意思を尊重して動けるようになっていました。

「DFreeを使い始めて、ご本人が自分からトイレに行きたいと言うようになりました。」

これまでは自らトイレに行きたいということはなかったそう。本人の意思を尊重できるようになったことによって、自分の感覚で自分でいく、ということが普通にできるようになっています。

「本人が新しい環境に馴染むことができたこともあって、今ではトイレを失敗することもなくなったんです。屋内の制作活動やプールなどの活動も途切れることなく参加できるようになりました。」

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「本人の意思を尊重することができるようになったのは、自信もあるかもしれません。グラフで実際の尿量がわかることで行かなくてもいいとわかるし、失敗の回数が減っていっていることも見て分かるので、支援する側も自信につながって本人の意思を尊重できるようになったと思います。」

寝ている間に失敗してしまう

よしさん(仮称)(31歳)は、知的障害があり、日中は、B型就労継続支援事業で、一般の農業関係の株式会社で就労され、朝と夜はグループホームで生活されています。

朝8時過ぎから出勤し、昼間は、野菜の植え付け、収穫、出荷、清掃などの作業にあたり、忙しく過ごしていることが多いとのこと。ちょうど取材させていただいた時期(2月中旬)は、レタスの収穫や出荷をされていました。

よしさんは、昼も夜もたまにトイレに間に合わないことがあるとのこと。内科・泌尿器科の医者からは、尿が出きっておらず、溜まりすぎたときに漏れてしまうことがあるのでは、と診断を受けています。

よしさんは、夜寝ている間に漏らしてしまうことを防ぐため、就寝中にDFreeを使用し、一定量の尿が溜まった段階で通知が来るようにしています。

通知で失敗しなくなった

DFreeを装着して通知が来たら起きてトイレにいく、という使い方をし始めてから、今ではよしさんは夜のトイレの失敗がほとんどなくなり、出てしまう前にトイレに行けるようになったとのこと。

「寝ていても通知に気が付くんですね。」と聞いてみると、寝ていても通知がスヌーズで来るので2回目くらいの通知で気が付いて起きてトイレに行けるようになったそうです。

最初は支援員の方が20:30にグループホームを訪れて装着を手伝っていたようですが、今では自分で装着位置を決めて装着できるようになりました。

実際にどれくらい溜まっているかが目で見て分かることで、よしさんと支援員の方の間で改めて日々の行動を振り返ったり、行動を変えたりできるようになりました。

「実際に見ることで、あ、こんなに溜まっているんだ、と納得しやすかったです。DFreeを使ってグラフを見ることで気づきがあり、寝る前にコーヒーを飲んでいたけど、控えようか、と話して、朝にコーヒーを飲むように変えました。」

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今後は、昼に個人用のDFree Personalを使うことを考えている。今使用している施設用のDFree(DFree Professional)は室内での利用を前提としているのに対し、DFree Personalではスマートフォンがあれば屋外でも使用が可能なためだ。

よしさんは、農業の作業をしている間は、点在している畑を動いたり、作業の流れを途絶えさせないようにする必要があったり、ノルマをこなすために忙しかったりする。また、よしさんは言葉が饒舌な方ではないので、そういう中で尿意に気が付いても一緒に働く職員の方に言いにくいところがあるそう。

「周りの方に言い出すことができればトイレに行かせてもらえると思うけど、実際にDFreeの数値を見せることで、本人が伝えやすくなったり、周りの方も、あ、こうなっているんだ、と理解することができて、トイレに行かせてあげることができるようになるのでは、と考えています。」

言葉で伝えるのがハードルが高くても、DFreeを使うことで伝えやすくなったり、周りの人も理解しやすくなる、という効果があるかもしれない。

「最初にDFreeを知った時は、寝たきりなど安静にしている人向けかと思っていたけど、そうではなくて、自立度が高い人の生活のしやすさを上げていく方法の一つになるんだと思いましたね。」

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編集後記

今回取り上げさせていただいたお2人以外でも、南高愛隣会さんでは、DFreeをご使用いただいた方のうち約半数で失禁回数や支援の量が減るという成果が出ています。

単に通知を受け取るだけでなく、尿の溜まり具合がわかることによって、尿量を見て声掛けできるようになったり、ご本人の状況をより理解したり、思いをくみ取ることができるようになったり、職員同士の情報共有がうまくいきやすくなったりしているそう。

自分でできることは自分でやる。

普段の支援の中でも、障がいのある方でも、働いて自分で稼ぐことで責任感が芽生え、顔が変わってくる人がいるといいます。逆にいつまでも「おしっこ大丈夫?」と聞かれていると自尊心も生まれない。

ひとりひとりが尊重され、「~したい」が実現され、その中で誇りを持てる。こうしたことを実現するために、南高愛隣会さんでは、支援員の方ひとりひとりの心がけやケアの技術はもちろん、施設全体でICTを使い全体としての生産性を上げたり、技術を使ってできることを増やしていくことを意識されています。DFreeを活用いただくことで、思いをくみ取ったり、コミュニケーションが円滑になったりと、少しでもお役に立てているところがあると感じ嬉しくなりました。

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