インタビュー 活用事例

個別性のある排泄ケアを目指してDFree導入!【特別養護老人ホーム 梅里苑さまの事例】

2024年1月にDFreeを導入いただいた特別養護老人ホーム梅里苑さま。導入後最初の1か月は3つのユニットで4名の利用者さまにDFreeをご利用いただきました。施設長代理の安部宏明さまと職員のみなさまに、DFreeの活用背景や効果、今後の展望についてお話を伺いました。


インタビュー参加者

施設長代理 安部さま

介護主任 石飛さま

2階フロアリーダー 飯塚さま

あやめユニットリーダー 江本さま

さつきユニットリーダー 小林さま

ぼたんユニットリーダー 森山さま

安部宏明さまと職員のみなさま

活用背景について

ー DFreeをご活用いただいた背景として、貴施設での業務改善ニーズ・課題はどのようなものがあったのでしょうか?

安部さま)

DFree導入前は、課題や業務改善ニーズは思い当たりませんでした。ただ、DFreeという新しいことを進めることで新たな課題やニーズが生まれてくるのではないかと想像していました。

ー もともとICTや介護ロボットの導入を目指されていたのでしょうか?

安部さま)

導入前はまだそこまで考えていなかったかもしれません。排泄ケアに関するニーズで申し上げると、利用者さま一人ひとりに合った排泄時間になっていなかったという課題がありました

ー なるほど、個別性のある排泄ケアを目指していらっしゃったのですね。梅里苑さまの「あなたに似合うケアがある」という施設理念と、DFreeを使うことで個別の排泄ケアにつなげていただけるという点がマッチしていらっしゃるなと感じました。

ー 安部さまはどういった経緯でDFreeを知りましたか?

安部さま)

昨年9月に御社の営業担当の方からご連絡を受けたことが一番最初でした。それまではDFreeのことは全然知りませんでした。初めお話を聞いたときには、半信半疑でした。「本当に使えるんだろうか?」という思いでした。ただ、トライアルがあるので試してみたいという気持ちになりました

飯塚さま)

トイレ誘導時の空振りがあると、せっかくトイレにお連れしたのに…という思いがありますし、利用者さまも職員もお互いに負担がかかります。そういった方に優先的にDFreeを使用したいと考えていました。

ー DFreeを使う前に抱いていた懸念点等はありますでしょうか?

飯塚さま)

皮膚への負担ですね。かぶれたりすると利用者さまにとっては不利益なのかなと思っていましたが、実際に使ってみると意外と大丈夫でした。DFreeを外されてしまうことも今まではありませんでした。

ただ、下剤を使用している方だとどうしても排便時にDFreeや装着用シート1が汚れてしまうので、そういう時は排便がありそうな時間を見計らって前もって外していました。

安部さま)

最初はDFreeを装着していることが気になって構ってしまうのではないかと心配な方もいらっしゃったのですが、実際に使ってみたら特に問題なく使うことができました。


トライアルの効果について

ー トライアルではどのようなことを実施しましたか?

安部さま)

最初は職員の森山さんが試していましたよね。森山さん、どうでしたか?

森山さま)

まず自分に装着をして、効果を実感することができました。「確かにこれくらい尿がたまっていそうだな」というのを可視化できました。

森山さま)

トライアルではトイレ誘導の利用者さま2にお試ししました。

排尿傾向分析3のデータから、これまで私たちがトイレ誘導していた時間が合っていたことが再確認できた4ので、良かったなと思いました。

江本さま)

DFreeを使用して得られたデータの分析結果を聞いて、利用者さまの状態について再確認ができました。普段の排泄ケアに関して「これで良かったんだな」という面と「もう少し考えてみようかな」という色々な側面を前向きに考えて行こうと思える内容でした

小林さま)

私は活動傾向分析5を初めて見た時に、「こんなこともわかるんだ!」「すごいな!」と感じました。夜間帯のこの時間に体動があったということや、実は起きていた、ということがわかりました。

ー 貴施設ではDFree導入をどのようにご検討いただいたのでしょうか?

安部さま)

現場の意見を重視しました。トライアルで実際に使ってみて「いいね!」という意見が出たので、導入に向けて一歩前進したイメージです。介護ロボット補助金を使用できるのも決め手になりました。

次にDFreeの機能面です。DFreeは小さいのに色んなデータを取れるので素晴らしい機械だなと思いました

飯塚さま)

本音を申し上げると、DFree導入の話があまりにも早く進んだので、職員の中での準備がまだ追い付いていない印象がありました。「もう少し進め方をしっかり決めてからでもいいのでは?」という意見を言ったのを覚えています。ただ、今となっては勢いで導入して良かったと思っています。


今後の展望について

ー DFreeの導入から1か月経過しましたが、現状いかがでしょうか?また、今後のDFree利用における展望がありましたら教えていただけると幸いです。

安部さま)

現在、排泄委員を中心にDFreeでのデータ取りや、尿がどれくらい溜まっているかの確認を率先してやってくれています。そのデータを活用して、「この時間におしっこが出やすいね」という裏付けを取りながら、排泄ケアに反映したいと考えています。

DFreeの活用結果について、職員さま同士で意見交換をされる様子

DFreeを使用する上でLINEWorksでのサポートもありますが、最初はLINEWorksの使い方がわからないところから始まりました。また、職員の皆さんもDFreeのデータの見方がまだわかりきっていない部分もあるかと思います。

ただ、DFreeの運用だけではなく様々な業務を抱えている中で、まず1か月DFreeを運用して振り返りができたことは非常に誇らしく思っています

石飛さま)

導入後1か月使ってみて、レポート6のアドバイスをもとにどれだけ改善できているのかな、というところは今後施設として評価していきたいです。

月1回の相談会があることと、LINEWorksで連絡をするとすぐに返事が来ることで、困ったことをすぐに聞きやすい印象を受けました。

まだ使い慣れていない部分もありますが、DFreeのデータの見方や使い方を全体に周知して浸透させることで、職員間でよりスムーズにコミュニケーションが取れるのかな、という風に考えています。

ビデオ通話を活用した相談会の様子

インタビュー概要

社会福祉法人有隣会 特別養護老人ホーム梅里苑
施設長代理 安部宏明さま

    - 施設:特別養護老人ホーム梅里苑(8ユニット70床)

  1. DFreeを下腹部に装着するための専用テープ ↩︎
  2. 1日4回定時誘導を行っていたが、空振りが多く、排尿成功は1日1回程度であった ↩︎
  3. 1~2週間のデータから、尿のたまり具合を時系列で分析したもの ↩︎
  4. 分析結果から、これまでのトイレ誘導の時間が合っていることがわかったため、トイレ誘導のタイミングを変更するのではなく、トイレでの排尿を促すためのケアについてアドバイスを行った ↩︎
  5. DFree本体に内蔵された加速度センサーのデータから利用者さまの姿勢を分析し、時系列で表示したもの ↩︎
  6. 利用者さまごとに排尿傾向分析・活動傾向分析結果とアセスメントをまとめた資料 ↩︎

0 comments on “個別性のある排泄ケアを目指してDFree導入!【特別養護老人ホーム 梅里苑さまの事例】

コメントを残す