さて、今回はざっくりと健康寿命をスタート地点にしてしまいましたが、そもそも高齢者はどのようにしておむつを使い始めるのでしょうか。
介護が必要となる原因として、多くは認知症と脳卒中等が挙げられます。
また、骨折や転倒、その他病気による身体的な衰えももちろんあります。

厚生労働省 「国民生活基礎調査」(2019年)
生命保険文化センターWEBサイトより抜粋
これらの元を辿ると、実は「トイレの不安」が原因となっているケースが多いこと、ご存知でしたか?
トイレ不安から閉じこもり、そして介護へのスパイラル
尿漏れは平均健康寿命の前、60代から意識すべきトラブルです。
日本国内の60代以上で、尿漏れに悩んでいる人は約760万人以上いると推計されます。(そのうち、毎日発生している人は過半数の490万人です)

このように尿漏れを経験した60代・70代の方は、これまでのようにアクティブな生活を送ることに自信が持てなくなり、失敗しないためにはじめから外出を回避する傾向が見られるようになります。
尿漏れを経験した60~70代の方の4人に1人が、週5日以上も外出しない日々を過ごしているそうです。

このように排尿の悩みがきっかけとなって外出しなくなることにより、要支援・要介護状態になってしまう高齢者の方は少なくありません。
トイレの悩みを引き金に、外出が減り、精神・身体的な衰えが進み、更にトイレのトラブルが増えて…と、まさに介護へのスパイラルです。

在宅介護、おむつ費用は月1万円以上
このようにして在宅介護が始まった時、大人用おむつの費用は月額1万円~1.5万円になるとする人が約40%。
それ以上かかる人も15%以上存在します。
これが平均12年続くとすると、
1.5万円×12年(12ヶ月×12)=216万円
人によっては、生涯で200万円以上を大人用おむつに支払うことになります。大きな負担です。

みんなの介護アンケートより抜粋
こどものおむつを選ぶとき、重視する項目はたくさん。
つけ心地やサラサラ感、漏れの頻度やレベル、もちろん価格。
大人になって自分がおむつをまたつけるようになっても、同じ観点で、できれば自分で選びたいものです。
また、そもそもおむつを付ける期間をできるだけ減らせるよう、生活習慣に気をつけながら、健康寿命を伸ばしていきたいとも思います。
長いお付き合いになるかもしれないからこそ、今のうちからおむつ事情に精通しておきたいですね。
以上、DFree Magazine編集部でした!

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